【リンゲルマン効果】イナゴ投資で結果が出ない、イナゴ投資をしてしまう原因

今回は、

イナゴ投資で結果が出ない、イナゴ投資をしてしまう原因のひとつとなる心理作用についてご紹介します。

仕事で効率が下がる、成果が出ないのも同じ理由です。

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リンゲルマン効果(社会的手抜き)とは

リンゲルマン効果

集団で共同作業を行うとき、人数が増えれば増えるほど、一人当たりの成果が低下してしまうこと

 

「リンゲルマン効果」という呼び方は、心理学者リンゲルマンの実験が由来となっています。

「社会的手抜き」「フリーライダー現象」とも呼ばれます。

人がたくさん集まるほど多くの作業をこなすことができますが、中には「他の人がやるだろうからいいや」と怠ける人が出てきます。

自覚して怠ける人はいなかったとしても、10人いるから10人分の力が発揮できるというわけでは、1人で作業を行う場合よりも、大勢で協力して作業を行う場合の方が、ひとりあたりの貢献度は低くなることが分かっています。

 

 

リンゲルマン効果の実験

心理学者リンゲルマンは、被験者たちに綱引きをさせ、一人当たりのロープを引く力を調べました。

綱を引く人数を増やしながら、綱を引くために一人当たりが出した力がどう変化するかに注目しました。

 

<実験結果>
綱を引く人数 → 一人当たりが出した力
1人 → 100%
3人 → 85%
8人 → 49%

実験結果から、綱を引く人数が増えれば増えるほど一人当たりの力が弱くなることが分かりました。

綱を引いた人数が8人のときは、1人で引っ張ったときの半分の力も出していません。

この実験によって、人数が多いとひとりひとりの責任が分散し、無意識に手を抜いてしまうという結論が出ました。

集団では無意識に「他の人がなんとかしてくれるだろう」という考えで手抜きをしてしい、自分では全力でやっているつもりでも成果が下がってしまうのです。

リンゲルマン効果の要因と対策

リンゲルマン効果が生じる要因には、以下のような環境要因や心理的要因から発生する動機付けの低下が考えられます。

リンゲルマン効果が生じる要因

・集団の中で、自分だけが評価される可能性が低い環境。
・優秀な集団の中にあって、自分の努力の量にかかわらず報酬が変わらないなど、努力が不要な環境。
・あまり努力をしない集団の中では、自分だけ努力するのは馬鹿らしいという心理から、集団の努力水準に同調する現象が起こる。
・他者の存在によって緊張感が低下したり、注意力が散漫になるなど自己意識の低下がパフォーマンスに影響を与えるメカニズムが働く。

以上を踏まえると、リンゲルマン効果の対策としては次の事柄が挙げられます。

 

リンゲルマン効果の対策

①人数を減らす

②個人の役割と責任を明確にする(細かく分ける)

③他の人の視線が届くようにする

④個人の成果を「見える化」する

 

①人数を減らす

リンゲルマン効果は人数が多いほどより顕著にあらわれるため、人数を減らすことで解決できます。

組織を編成する場合は、少人数のグループに分けると効果的です。

 

②個人の役割と責任を細かく分ける

役割と責任を細かく分けることで、自分がやるべきことをそれぞれがはっきりと理解します。

そのため、「他の人がなんとかしてくれるだろう」という考えに至らなくなります。

 

③他の人の視線が届くようにする

人が多いほど、ひとりひとりに向けられる他人の視線にばらつきが出ます。

リンゲルマン効果は、誰かに見られているという感覚がないことでも生じるため、常に人の視線を感じるような環境を整えることをおすすめします。

④個人の成果を「見える化」する

リンゲルマン効果が生じる要因のひとつとして「個人の貢献度が見えづらい」ことが挙げられます。

そこで個人の成果を記録し、それを周りが見て評価します。

それにより、「自分の成果がみんなに見られるから頑張らなくては」と意識するようになります。

 

職場を例にすると、部下がその日にやったことを記録し、上司が評価をしたり、記録を社員全員で共有できる仕組みを整えるなどです。

この「見える化」によって、リンゲルマン効果の発生を防ぐことが可能です。

まとめ

人数が多いからといって安心せず、それが物事の判断において正しいのかどうか、作業効率を上げる方法なのかどうかを疑ってみる必要があります。

ほどよい緊張感の中で各々が責任を持って判断・行動することが大切です。

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