良い人間関係をつくるには~自分のメリットだけでなく相手のメリットも考える

人は誰でも、周囲の人たちから好かれて良い人間関係を築くことを望みます。たまに、人に頼み事ばかりしているのに自分が頼み事をされると受け入れない人がいますね。

このような人は良い人間関係を築くことが難しいでしょう。その理由と例をご紹介していきますので、今後の人間関係の構築の参考にしてみてください.

●社会的交換理論
よく「ギブ&テイク」という言葉を耳にすると思いますが、これには社会的交換理論が関係しています。

社会的交換理論
 対人関係を何らかのやりとり(交換)の過程から理解しようとする考え方。
人と人とのやりとりは等価交換で行われており、コストと報酬をバランスよく交換することで成り立っています。

交換の中には、会話・交渉・売買・労働と報酬・魅力を感じることや感じさせることなども含みます。

そして、コストと報酬のバランスが良ければ良好な関係を持続させることができますが、バランスが悪ければ関係が崩れてしまいます。

以下に挙げる中には、あなたにも経験がある例があるのではないでしょうか。

<良好な関係が持続する例>

Aさん「Bさんのことが好き」
Bさん「Aさんから告白された。私も好きかも」

人は、好意を寄せられると好意を返そうとするものなので、最初は興味がなかった人だとしても好意を示されることで意識をするようになり、いつの間にか好きになっていることもあります。

Aさん「Bさんが困っている私を助けてくれた」
Bさん「このまえ私が困っていた時にAさんが助けてくれたから、今度は私が助けた」

経験がある方も多いかもしれません。だからこそある考えが浮かぶのではないでしょうか?

もし、Aさんが前に助けてくれていなかったらBさんはAさんを助けなかったのか?

結論からいうと、仮に以前に助けられていなくてもBさんはAさんを助ける可能性が高いです。
理由は、BさんはAさんを助けたという満足感・喜びやAさんが喜んでくれたことによる幸福感を報酬として得ることができるからです。

このように、自分と相手双方にメリットがある関係は長続きしやすいといえます。

<関係が崩れてしまう例>

Aさん「Bさん聞いてよ!Cさんがさ~」
Bさん「うんうん…(いつも自分の愚痴ばっかり。たまには私の愚痴や話も聞いてよ…)」

相手にプラスの要素を与えても相手から返ってこなかったり、期待していたよりも少なかったりすると関係が持続しづらいです。一方だけが疲弊していきますし、一緒にいるメリットが感じにくくなるためです。

このように述べると、人間関係がビジネスのように感じてしまうかもしれません。「利害関係でしか繋がることができないなんて、人間なんて自分さえよければいいんだ…」と嘆く人もいるかもしれません。

しかし、「良い人間関係を築くヒントが日常にあふれている」と考えてみてはいかがでしょうか。

社会的交換理論について知っていれば、「助けてもらったお礼にこんなことをしよう」と人に対して優しくなれます。少なからず、何かをしてもらった相手は嬉しいはずです。

また、「愚痴を聞いてもらってスッキリしたよ。ありがとう。あなたも悩みや愚痴があったら遠慮しないで言ってね」と愚痴のマシンガントークをしてしまうことなく、感謝の気持ちを伝えられたり相手を気遣ったりできる余裕が生まれます。倫理観をもう一段階アップするために知っておいてもいいかもしれません。

いかがでしたか?
社会的交換理論についてご紹介しました。

◎社会的交換理論…対人関係を何らかのやりとり(交換)の過程から理解しようとする考え方

もちろん、今回ご紹介したことは関係なく「体が勝手に動いて、気づいたら人を助けていた」ということもあると思います。

そのように見返りや公平(不公平)さなどを考慮しない無償の愛もたしかにあると信じつつ、参考にしていただければと思います。

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