市場変更を先回りする方法

この記事では記載する内容は2016~2018年の市場変更銘柄のデータを元に検証しています。

内容は以下の通りです。

①東証1部への市場変更は材料として魅力があるのか?株式分割と比較してみた
②2018年、東証1部指定前のIR傾向まとめ~リスク面について
③90%超え!!超高確率で一部指定替え銘柄を見つける方法

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東証1部への市場変更は材料として魅力があるのか?株式分割と比較してみた

ここでは、材料をトレードに活かす-株式分割で分析した内容と比較しつつ、東証1部への市場変更が材料として、強い材料なのか弱い材料なのかを検証する。市場変更については2017~2018年7月、東証1部への市場変更銘柄50件(集計時点)を対象としています。*株式分割は171銘柄

GUとGD

まず材料が出て、翌日の寄付きでの平均GU・GD%を比較する。

市場変更 GU確率 72.00% 平均GU-GD% 4.33% GUの場合の平均GU% 7.76%
株式分割 GU確率 91.23% 平均GU-GD% 8.23% GUの場合の平均GU% 9.49%

上記のように両者には明確な差が出た。株式分割は90%以上の確率でGUし、10%ほどのGUが期待できるのに対し、市場変更ではGUは70%程度と大きく数字を落とした。またGUしたもののみを対象としても、株式分割の方がGU%が大きく、事前に仕込んでおくなら株式分割の方が優位性が高そうだ。

ただ市場変更は発表と同時に、売り出しや新株発行など希釈化を伴う悪材料を同時に出すことも少なくない。GUの確率が低いのにはそういった理由も考えられる。

しかし、GUしたもののみを対象としても、株式分割の方がGU%が大きいこと等を考えると、やはり
株式分割の方が材料としては高く評価される傾向にある。

誤解しないでいただきたいのは、株式分割という非常に強い材料と比較した場合に市場変更が比較的弱いというだけであって、市場変更自体もしっかりと株価を上げる好材料である。

例えば、(独自集計の結果)上方修正においてもGUの確率は7割程度であり、どちらの材料も傾向を探れば優位性を高めることができる。

寄り値から当日高値までの値上がり率

寄り値から当日高値までの値上がり率は、

市場変更 平均上がり率2.45%、値上がり率2%未満が50銘柄中25銘柄(50.0%)
株式分割 平均上がり率3.32%、値上がり率2%未満が171銘柄中87銘柄(50.9%)

先程のGU・GDの場合より差がないだが、株式分割のほうが平均値上がり率で1%弱上回っている。値上がり率2%未満の確率が1%未満の差しかでていないこと、先ほどわかったように株式分割のほうが大きく・高確率でGUする(つまり当日の上値余地が小さい)こと等を考慮すると、やはり株式分割の方が材料として株価を押し上げる力が大きいと言えそうだ。

寄り値と引け値での騰落率-(引け値-寄り値)/寄り値%

市場変更 平均騰落率-0.67%、陰線確率52.0%(始値と終値が同値も陰線とみるなら60.0%)
株式分割 平均騰落率0.16%、陰線確率42.69%(始値と終値が同値も陰線とみるなら59.1%)

市場変更は平均騰落率がマイナス、陰線確率が52.0%と株式分割に比べて10%近く高い、と結果に大きな差が出た。

まとめ

⑴~⑶までの結果から総じて株式分割は市場変更に比べて良い結果となり、材料としてより強い傾向があるといえる。⑵⑶は基本的にデイトレード目線での検証であるが、寄付きで買って勝ちやすいといえる材料では無さそうだ。

株式分割についてはデイトレード目線においても優位性を大きく向上させるパターンがあるので確認していただきたい。

また⑴のGUについては、市場変更も高い優位性があるので

②2018年、東証1部指定前のIR傾向まとめ
③90%超え!!超高確率で一部指定替え銘柄を見つける方法
で市場変更銘柄を先回りする方法を紹介していく。
*参考画像 2017-2018年に東証1部に市場変更した銘柄

2018年、東証1部指定前のIR傾向まとめ

上の画像は2018年の東証1部指定以前(一部当日含む)のIRと市場変更発表翌日の値動きをまとめたものだ。IR別にわけると以下のようになった。(全26銘柄)

株主優待 9 株式分割 6 二部指定 5 立会外分売 6 売り出し 9 新株・増資 3

以上のように希釈化を伴う悪材料とポジティブ材料がほぼ同程度発表されている。二部指定以外のすべてが株主数を増やす効果が期待できるものである。

参考 一部指定基準https://www.jpx.co.jp/equities/listing/criteria/transfers/index.html

先ほど⑴で述べたようにGU確率は70%を超えているので、仮に悪材料と抱き合わせであっても必ず下がるというものでもない。(市場変更前に悪材料だけ出す場合もある)また、企業の財務状況や株主に対する方針などを読み込めば、悪材料が出るものは十分避けられる。

しかし1部指定の要件を満たす為に、希釈化を伴う悪材料を出す可能性も十分にあることをしっかり意識しておく必要がある。

90%超え!!超高確率で一部指定替え銘柄を見つける方法

ここが気になって、この記事を読まれている方が多いかと思う。
高確率で東証一部に指定替えする銘柄
それはジャスダックから東証二部に市場変更した銘柄だ。

上の二枚の画像は2016年~2018年7月までにジャスダックから東証二部に市場変更した銘柄のリストだ。(この画像の集計時期は2018/7上旬)

この画像のうちコードが黄色の背景で色付けされたものが、現時点で東証一部に指定された銘柄だ。変更日を黄色の背景で色付けした銘柄は二部に市場変更してから日が浅い銘柄である。

これを除いた全39銘柄中36銘柄、確率にして92.31%が東証一部に指定されてる。東証二部に市場変更されてから1年以上が経過かつ東証一部に指定されてない銘柄はアグレ都市デザイン、リスクモンスター、アイ・アールジャパンホールディングスのみとなる。ちなみに二部指定から日が浅い銘柄も含めた全53銘柄で見ても、現時点での一部指定確率は67.92%と高く、この傾向が確かなことがわかる。

最新データ

上の画像は2019/2/7現在の状況だ。東証二部に市場変更して日が浅いものとして挙げていたもの14銘柄の内、8銘柄が東証一部に市場変更した。

また青色で色付けしていた3銘柄の内2銘柄が市場変更しており、最初に資料を作成した2018/7時点から10銘柄がこのリストの市場変更していない銘柄の中から出たことになる。東証二部への市場変更から未だに東証一部になっていないのはリスクモンスターのみとなった。

*新たに東証一部に市場変更した10銘柄は銘柄は銘柄名をオレンジっで色付け

備考欄は東証二部に承認されてから、東証一部に指定される前までのIRを記載したものだが、株式分割や株主優待導入などの好材料が多い。東証二部に指定されて日が浅い銘柄で、東証一部指定基準を満たしていない或いはギリギリである銘柄は、株主優待や株式分割などの好材料を狙える可能性が高い。

逆に既に株式分割や株主優待、分売・増資などのIRを出している銘柄で、一部指定基準を満たしている銘柄は、一部指定の承認IRが近いうちに出る可能性が高いだろう。

当然、先程 ②2018年、東証1部指定前のIR傾向まとめ で話したように財務状況や株主に対する方針・傾向を確認し、売り出しや増資などの悪材料はしっかり警戒する必要がある。

開示の時期を特定するには、企業の各種会議の日程を把握したり、IRなどでそれぞれ調査が必要になるが、ジャスダックから東証二部に指定された銘柄に絞って監視、調査すれば、高い確率で好材料や市場変更の開示を先回りできるだろう。

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